こんにちは!開業支援集団東京Ringです。
夏の暑さも落ち着いてきましたが、これからの季節は仕入れ値の動きに注意が必要な時期に入ります。今回は、飲食店の仕入れに直結する値上げ動向のニュースをお届けします。
8月の食品値上げは2311品目、加工食品は前年の約7倍に
帝国データバンクが発表した「食品主要195社」価格改定動向調査(2026年8月)によると、主要な食品メーカー195社における、家庭用を中心とした8月の飲食料品値上げは2311品目、値上げ1回あたりの平均値上げ率は月平均15%となりました。
出典:帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2026年8月
https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260731-neage26y08/
分野別の内訳は以下の通りです。
- 加工食品(ハム・ソーセージ、カップ麺、缶詰など):1,419品目(前年同月比 約7倍)
- 調味料(だし製品など):589品目
- 原材料(ゴマ、小麦粉、砂糖など):276品目
さらに、2026年通年の値上げ品目総数は、1〜11月までの判明分で1万8347品目に達しました。9月は4531品目と単月で今年最多となる見通しで、10月以降も高い水準の値上げが続くとされています。
なぜ「加工食品」に値上げが集中しているのか
今回の特徴は、原材料そのものよりも「加工食品」の値上げ幅が突出している点です。ハムやソーセージ、カップ麺、缶詰といった加工食品は、原材料費に加えて包装資材費・物流費・エネルギーコストが複合的に乗ってくるため、単純な原材料高よりも値上げ率が大きくなりやすい傾向があります。仕込みで加工食品や缶詰・レトルト類を使っている店舗ほど、影響を受けやすい状況だと言えます。
48,000円の人件費増と同じ発想で、原価も「数字」で捉える
以前、最低賃金の記事でもお伝えしましたが、コスト増は「なんとなく上がっている」で終わらせず、金額で捉えることが重要です。
たとえば、月間の食材原価が80万円の店舗で、そのうち加工食品・調味料の占める割合が3割(24万円)だったとします。今回のような15%の値上げがこの部分に及んだ場合、
24万円 × 15% = 36,000円
という計算になり、月あたり3.6万円、年間では43万円以上の原価増になる可能性があります。この金額を、メニュー価格の改定で吸収するのか、仕入れ先の見直しで吸収するのか、ロス削減で吸収するのか、今のうちに方向性を決めておく必要があります。
具体的に確認しておきたいのは、次の3点です。
- 自店の食材原価のうち、加工食品・調味料・缶詰類が占める割合はどのくらいか
- 直近3ヶ月で仕入れ先から実際に値上げ通知が来ている品目はあるか
- メニュー価格改定を行う場合、9〜10月の値上げラッシュ前後のどのタイミングで実施するか
⚠ 注意点
値上げのたびにメニュー価格を都度改定すると、顧客の値上げ疲れを招きやすくなります。可能であれば、9月・10月の値上げ動向をまとめて確認したうえで、四半期に1回程度のペースでメニュー改定を検討する方が、顧客への説明もしやすくなります。
📝 まとめ
8月の食品値上げは2311品目、9月はさらに増えて今年最多の見通しです。加工食品・調味料を多く使う店舗ほど影響が大きくなるため、まずは自店の原価構成の中で「加工食品・調味料が何割を占めているか」を確認してみてください。そのうえで、値上げ分をどこで吸収するか(価格改定・仕入れ先見直し・ロス削減)を、値上げが本格化する9月前までに決めておくことをおすすめします。





