こんにちは!開業支援集団東京Ringです。
暑さが厳しくなるこの季節、アイスドリンクやテラス席などで売上アップを狙いたいところですが、飲食店を覆う「物価高」の重圧も同じくらい強くなっています。原材料や光熱費が高騰し続ける中で、「価格転嫁」や「経費コントロール」が生死を分ける要素となってきました。
✅ 記事要約(飲食店オーナー向き)
出典:東京商工リサーチ「深刻な物価高で「飲食店」倒産が4倍増」
URL:https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1201652_1527.html
- 2025年7月の「物価高」倒産件数は75件。前年同月の3件から4倍の急増。特に飲食店では前年同月比4倍(3件 → 12件)に。
- 負債総額は230億6,500万円で、前年同月比約19.9%増加。2カ月連続で200億円を超えている。
- 倒産の多くは小・零細企業で、資本金1,000万円未満の企業が多数を占める。
- 人件費・原材料費・水道光熱費の上昇が収益を圧迫。価格転嫁が難しい店舗にとって資金繰りが限界に近づいている。
- 円安からの物価高が続いており、改善の見通しが立たない中で、倒産が増加する可能性あり。
🍽 飲食店が取るべき対策
- 仕入れ先の見直し・原価低減努力:複数の仕入れ業者を比較する、共同購入や条件交渉を行う
- 価格転嫁/メニュー構成の調整:原価率の上昇分を少しずつメニュー価格に反映させる。サイドメニューやドリンクで利幅のある品を強化
- 運営コストの削減:光熱費の節約、在庫管理の徹底、フードロス削減など
- 効率的な人員配置とシフト管理:ピークタイムの人員最適化、兼任・シェアシフトなどで固定費を抑える
- 資金繰りの早期チェックと支援制度の活用:自治体・商工会等の補助金や助成金制度を確認、融資や緊急支援の枠組みを検討
- 売上構造の見直し:EC販売・テイクアウト・冷凍販売などを併用して収益源を分散する
📝 まとめ
物価高による倒産の急増は、もはや“他人ごと”ではありません。特に小規模・零細の飲食店にとって、人件費や原材料費の上昇が収益を圧迫し、価格転嫁できない場合のリスクが大きくなっています。
「価格を上げるのは怖い」という思いはあるかもしれませんが、今できるコスト削減・効率化を先行して進めることで、価格転嫁の余地も生まれます。補助金等の支援を活用しながら、複数収益モデルを持つことが、生き残る飲食店経営の鍵となるでしょう。