こんにちは!開業支援集団東京Ringです。
まだまだ残暑の厳しいこの季節、外食客の「来店頻度」は戻ってきているものの、“支払いに対しての期待”も高くなっています。顧客が求める価値と飲食店が提供するサービスのギャップが、売上にも影響し始めているようです。
✅ 記事要約(飲食店オーナー向き)
出典:ホットペッパーグルメ外食総研「外食市場調査(2024年7月度)」
URL:https://www.hotpepper.jp/ggs/research/article/marketing/202407
- 2024年7月の外食市場規模は、東名阪3圏域合計で2,915億円。前年同月比 +61億円の微増。
- コロナ禍前の2019年同月比(以下19年比)は 83.8%。前月の85.1%から後退し、2カ月連続で19年比が下がっている。
- 延べ外食回数の19年比は 77.7% で、前月の77.1%よりわずかに改善。来店頻度は戻ってきているが完全復活には至らず。
- 外食単価は 2,839円。前年比では +89円と上昇するも、19年比では 107.9% と、上がってはいるが伸びが鈍化している。
- 業態別では、軽食主体業態が19年比で前月比改善(79.2% → 81.5%)を示したが、「飲酒主体業態」は71.3%、「食事主体業態」は91.5%と、各業態でコロナ前の水準まで戻っていない。アジアン料理店のみが19年比を超える107.9%を記録。
🍽 飲食店が取るべき戦略
- 単価と客数のバランスを見直す:価格を上げるだけでなく、客単価を保ちつつサービス価値を上げる工夫を。
- 業態ごとの強みを生かす:アジアン料理や軽食主体業態での復調傾向を参考に、メニューや客層をターゲットする。
- 頻度向上のための集客施策を強化:定期的なプロモーション、SNSでの情報発信、リピーター特典など。
- コスト管理・原価改善:食材のロス削減、固定費の見直し、仕入れ交渉等を継続して行う。
- 顧客体験の向上:雰囲気・接客・清潔感など“写真に映える魅力”を強化し、Instagram等での視覚訴求も意識。
📝 まとめ
2024年7月のデータは、「戻りつつあるけど、まだコロナ前の水準には完全には届かない」という外食市場の現状を示しています。単価の上昇はありがたいものの、客数・頻度・業態別での回復の差が明らかになってきています。
経営者としては、「どの業態で」「どの層に」「どの価値を提供するか」を明確にしたうえで、集客と価格・体験のバランスをとる経営を心がけることが大切です。小さな改善を積み重ねることが、大きな差につながります。