飲食店のM&Aが“戦略的売却”6割へ!売り方を選ぶ時代にどう備えるか

2025年9月12日

こんにちは!開業支援集団東京Ringです。
固定資産や人材、雇用など“自分の店の資産をどう最大化するか”を考える機会が多くなってきました。M&Aを“撤退”ではなく“戦略”として捉える飲食店が増加しています。あなたのお店もその流れに乗る準備ができていますか?


✅ 記事要約(飲食店オーナー向き)

出典:Gentosha GO「飲食店のM&A、『戦略的売却』が6割で過去最高に達した理由」
URL:https://gentosha-go.com/articles/-/71755

  • 2025年1月〜6月期の飲食業界のM&A件数は37件で、前年同期比では微減ながら、コロナ後としては高水準を維持。
  • そのうち「戦略的売却型」が22件で、全体の約59.5%(=6割弱)を占め、19年以降で最多割合に達した。
  • 次に多いのが事業承継型で、10件(全体の約27%)。経営者の高齢化や後継者問題からの売却が増加。
  • その他のM&Aタイプとしては、経営統合・提携型が3件。ファンド売却型・再生型は少数。
  • 背景には、コロナの影響が薄れ、外食機会の回復、金融環境の支援(低金利等)、さらには経営の選択と集中の動きが強まっていることがある。

🍽 飲食店オーナーが考えるべきM&A戦略の意味

  • 戦略的売却の意義:非コア事業や店舗を切り、収益性の高い事業に資源を集中できる。
  • 事業承継も選択肢として継続的に準備:後継者不足対策として早めに計画を作っておくことが重要。
  • 勝ち筋を明確にする:強み(立地/ブランド力/運営力など)が何かを分析し、それを活かして売却交渉を有利に進める。
  • 売却先のタイプを選ぶ:戦略的買収者 vs ファンド vs 経営統合など、売却後の事業継続性や条件を見定める。

⚠ 準備すべきポイント

  • 財務の整理:収益・コスト構造を可視化し、黒字/赤字項目の整理。
  • 業績データとKPIの明示化:月次売上・客数・単価・材料原価率などを整備。
  • ブランド・店舗価値のアピールポイント整理:食材・ファン層・立地など他店との差別化。
  • 法務・契約整理:借入金・リース契約・権利関係を明確にしておく。
  • 適切な仲介・顧問の選定:M&A仲介会社や専門の税理士・弁護士のサポートが成功の鍵。

📝 まとめ

M&Aと言えば「やむを得ず」の印象が強かった過去とは異なり、今の飲食業界では“戦略的売却”が主導権を握る選択肢として浮上しています。店舗を閉めることではなく、“売りどき・強みを活かす方向での譲渡”がより有力視されているのです。

経営者としては、まず自分の店の現状と強みを棚卸し、将来の選択肢を複数持っておくこと。戦略的売却・事業承継・提携などの可能性を含めて、「どの方向が自分にとって最もベストか」を検討してみてください。