焼肉チェーンの拡大が止まらない ― 「焼肉の日」商戦とFC戦略から見る成長のカラクリ

2026年9月3日

こんにちは!
開業支援集団東京Ringです。
この一週間の記録を振り返ると、焼肉関連のニュースがまとまって目に入ってきました。
値上げの話題が多い外食業界の中で、焼肉業態がなぜ勢いを維持できているのか、今回はこの点を掘り下げてみます。

拡大を続ける焼肉チェーン、「焼肉こじま」は25店舗に

出典:フードリンク「焼肉こじま、直営・FCで25店舗に到達 池袋店の月商1500万が惹き付ける」(2026年8月27日)
https://www.foodrink.co.jp/news/2026/08/2764646.html

  • 焼肉こじまを運営する株式会社こじまが、直営・FC合わせて25店舗に到達
  • 月商1,500万円超という池袋店の好調が牽引し、「焼肉チェーン世界一」を掲げて急拡大中
  • 8月20日・29日にも新店舗をオープン予定

「焼肉の日」(8/29)に合わせた各社の商戦

出典:PR TIMES「店舗数日本一『大衆ジンギスカン酒場ラムちゃん』焼肉の日は”ラム肉”でお腹いっぱい!」(2026年8月26日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000323.000020880.html

  • 店舗数日本一を謳う「大衆ジンギスカン酒場ラムちゃん」が、8月29日の「焼肉の日」に合わせ人気商品を増量提供するキャンペーンを実施

出典:PR TIMES「【8/29(土)限定】8月29日は『焼肉の日』!宮崎牛や人気商品を特別価格で販売するミヤチクオンラインショップ『肉の日特別販売』を開催」(2026年8月28日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000159.000148344.html

  • ミヤチクが「焼肉の日」に合わせ、宮崎牛など人気商品を特別価格で販売するオンライン限定セールを実施

周年施策で固定客をつかむ「七輪焼肉 安安」

出典:PR TIMES「【七輪焼肉 安安】おかげさまで26周年!感謝を込めた『創業祭』を9月1日(火)より関東店舗にて開催」(2026年8月28日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000178899.html

  • 七輪焼肉 安安が創業26周年を記念した『創業祭』を9月1日より関東の店舗で開催すると発表

なぜ焼肉業態は値上げ局面でも強いのか

これらの事例を並べると、焼肉業態にはいくつかの構造的な強みがあることが見えてきます。

1つ目は「セルフ調理」による人件費の抑えやすさです。客自身が肉を焼くスタイルのため、調理スタッフを最小限に抑えられ、原価上昇分を人件費の圧縮でカバーしやすい構造になっています。

2つ目は「語呂合わせの記念日」との相性の良さです。
8月29日の「焼肉の日(8=や、2=に、9=く)」のように、業態自体が記念日を持っていることで、毎年決まったタイミングで集客企画を打ちやすくなっています。

3つ目は、焼肉こじまや安安のように、FC展開や周年施策と組み合わせやすい「型化しやすい業態」であることです。
オペレーションがシンプルなほど、FC加盟店を増やしやすく、拡大スピードも上がります。

自店の集客・オペレーションに置き換えると

焼肉業態でなくても、この3つの発想は応用できます。

たとえば、通常のホールスタッフが1人で4テーブルを担当する店舗で、セルフ式(客が自分で盛り付ける・注文端末を使うなど)の要素を一部導入し、スタッフ1人分の人件費(時給1,200円×8時間=9,600円/日)を削減できたとすると、月25日稼働で24万円、年間では288万円の人件費削減になる計算です。
全てをセルフ化する必要はありませんが、一部工程だけでも見直せないか検討する価値はあります。

また、自店のメニューや業態にちなんだ「語呂合わせ記念日」を持っているかどうかも確認しておきたいポイントです。
もし該当する日があれば、焼肉の日のように毎年定例の集客企画として育てられます。

具体的に確認しておきたいのは、次の点です。

  • 自店のオペレーションの中で、一部でもセルフ化・簡略化できる工程がないか
  • 自店の看板メニューや業態にちなんだ記念日・語呂合わせが作れないか
  • 開業〇周年のタイミングを、単なる感謝イベントで終わらせず、来年以降も続く定例企画として設計できないか

⚠ 注意点

セルフ化は人件費削減に有効な一方、サービス品質や顧客体験の低下につながるリスクもあります。
焼肉業態がセルフ調理を「体験」として楽しんでもらえているのは、業態そのものへの理解が浸透しているためです。
導入する場合は、どの工程なら顧客体験を損なわずにセルフ化できるかを見極める必要があります。

📝 まとめ

値上げが相次ぐ外食業界の中でも、焼肉業態は人件費構造・記念日訴求・型化しやすいオペレーションという3つの強みで勢いを保っています。
自店でも、セルフ化できる工程や、育てられる記念日企画がないか、この機会に一度洗い出してみることをおすすめします。